HOME– 宅建士試験の内容を徹底解説!合格するとメリット大の超人気国家資格! –

目次

宅建士になるメリット

宅建士(宅地建物取引士)試験は、毎年20万人ほどが受験する人気の国家資格であり、不動産取引の専門家であることを示す重要な資格です。

宅地・建物の売買や、賃貸物件の仲介などの宅地建物取引業を行う際に必要な資格であり、宅地建物取引業者は事務所ごとに業務従事者の5人に1人の割合で宅建士を配置するよう義務付けられています。

宅建士にしかできない仕事(独占業務)がある!

宅建業者が行う業務の中には宅建士にしかできない業務があり、これを宅建士の独占業務と言います。

  • 重要事項の説明
  • 重要事項説明書(35条書面)への記名・押印
  • 契約書(37条書面)への記名・押印

宅建士にしかできない業務なので当然宅建業者は宅建士を雇用したがりますし、宅建業を営む企業に勤める上では全員が取得を目指すべき資格であることがわかります。

収入アップにつながる!

宅建業者は事務所ごとに業務従事者の5人に1人は宅建業者を配置しなければならないという義務があるため、なんとしてでも宅建士を雇用したいです。

そのため、宅建士資格者を雇用条件の面で優遇します。一般的には宅建資格保持者で宅建士登録をした人は、毎月の給与に+1~5万円の資格手当がつく企業が多いです。また、宅建士であることを昇給や昇格の条件としている企業も少なくないので収入だけでなくキャリアアップにもつながります。

就職や転職で有利になる!

上述した内容とも重複しますが、宅建業者は宅建士を配置しなければならず、また宅建士にしかできない業務に密接に関係していますので宅建士を雇用したがります。不動産会社の求人情報をみても、「宅建士優遇」の文言が多くみられ、宅建業者への就職や転職にかなり有利に働くことが間違いなしです。

また、不動産業界だけでなく不動産と密接な関係にある金融業界や建設業界でも宅建士の資格を持っていると就職や転職で有利と言えます。

独立開業に役立つ!

宅建業は1人社長でも開業しやすい業種ですが、1人社長で開業する際には社長自身が宅建士の資格を持っている必要があります。

宅建は国家資格の中でも比較的難易度が低く取りやすい資格な上に、不動産の仲介業は原価が小さく収益を上げやすいため、資格さえ取ってしまえば独立開業に近づく資格です。

資格は一生涯有効!

宅建士の資格は1度試験に合格すれば一生涯有効な資格です。そのため合格後すぐには宅建士登録をしなかったとしても、また必要になったときに登録して宅地建物取引士証を発行してもらうことが可能です。

ただし、宅地建物取引士証の有効期限は5年間ですので、更新が必要な場合には各都道府県の宅建協会などで更新の手続きをする必要があります。更新時には法定講習の受講が義務付けられており、この法定講習ではここ数年での宅建業に関わる法改正などを学ぶことができます。

宅建士の資格を活かした副業ができる!

宅建士は不動産取引の専門家ですので、その権威性を活かして副業をすることも可能です。

宅建業者でバイトをすることもできますし、不動産関連のブログやYouTube等で発信をする際にも権威性を示すことができます。専門性があることにより、無資格ではできない仕事ができたり、権威性を活かして相場より高い金額で働くことも不可能ではないでしょう。

宅建士講座・ゼロから始めて1年合格!

宅建士試験概要

受験資格誰でも受験可能
試験日例年10月の第3日曜日
試験形式マークシート式(四肢択一)全50問
試験時間120分
試験科目権利関係(民法等):14問
法令上の制限:8問
宅建業法:20問
税・その他:8問
合格基準点相対評価方式(例年7割程度)
合格率16.24%(過去10年12回分の平均)

過去10年の合格率

試験実施年度合格率合格者数/受験者数合格基準点
202317.2%40,025人/233,276人36点
202217.0%38,525人/226,048人36点
2021/1215.6%3,892人/24,965人34点
2021/1017.9%37,579人/209,749人34点
2020/1213.1%4,610人/35,261人36点
2020/1017.6%29,728人/168,989人38点
201917.0%37,481人/220,797人35点
201815.6%33,360人/213,993人37点
201715.6%32,644人/209,354人35点
201615.4%30,589人/198,463人35点
201515.4%30,028人/194,926人31点
201417.5%33,670人/192,029人32点
一般財団法人 不動産適正取引推進機構より
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宅建士試験の出題科目

宅建士試験の出題科目は大きく4つに分けられます。

権利関係(民法等):14問
法令上の制限:8問
宅建業法:20問
税・その他:8問

以下にそれぞれの科目のキーワードを羅列していますので、キーワードから内容がピンとこない場合は詳しく勉強しておきましょう。

権利関係(民法等)

民法や借地借家法、区分所有法、不動産登記法など複数の法律からさまざまな権利関係等について出題されます。覚えることも多く苦手意識を持ってしまう科目かもしれませんが、出題数も多いので他の受験者との差をつけるためにも押さえておきましょう。

試験ではこの科目から14問出題されます。

01.制限行為能力者
02.意思表示
03.代理
04.時効
05.債務不履行、解除
06.危険負担
07.弁済、相殺、債権譲渡
08.売買
09.物権変動
10.抵当権
11.連帯債務、保証、連帯債権
12.賃貸借
13.借地借家法(借地)
14.借地借家法(借家)
15.請負
16.不法行為
17.相続
18.所有権、共有、占有権、用益物権
19.区分所有法
20.不動産登記法

法令上の制限

都市計画法や建築基準法、国土利用計画法、農地法など、不動産取引で欠かせない届出について出題されます。出題数は少な目ですが、一度覚えてしまえば回答できる内容ですので確実に点をとりたい科目です。

試験ではこの科目から8問出題されます。

01.都市計画法
02.建築基準法
03.国土利用計画法
04.農地法
05.盛土規制法
06.土地区画整理法
07.その他の法令上の制限

宅建業法

宅建士の独占業務である重要事項説明や37条書面(契約書)についてなど、宅建士にとって最もおさえておかなければならない問題が出題されます。宅建士になってからも必要となる知識ですので、間違いなくおさえておかなければなりません。

試験ではこの科目から20問出題されます。

01.宅建業法の基本
02.免許
03.宅地建物取引士
04.営業保証金
05.保証協会
06.事務所、案内所等に関する規制
07.業務上の規制
08.自ら売主となる場合の8つの制限(8種制限)
09.報酬に関する制限
10.監督・罰則
11.住宅瑕疵担保履行法

税・その他

不動産に関わる税金についてなど、幅広い範囲から出題されます。不動産業界に関する統計問題が毎年1問は出題されていますので、過去問からどのような内容の出題がされるのか確認しておきましょう。

試験ではこの科目から8問出題されますが、登録講習修了者は5問が免除されるため3問のみの出題となります。

01.不動産に関する税金
02.不動産鑑定評価基準
03.地価公示法
04.住宅金融支援機構法
05.景品表示法
06.土地・建物

※:登録講習修了者(5問免除)の方は免除される項目です。

宅建士試験の過去問はこちら

試験実施年度試験問題答え合格率合格基準点
2023試験問題答え17.2%36点
2022試験問題答え17.0%36点
2021/12試験問題答え15.6%34点
2021/10試験問題答え17.9%34点
2020/12試験問題と答え13.1%36点
2020/10試験問題と答え17.6%38点
2019試験問題と答え17.0%35点
一般財団法人 不動産適正取引推進機構より

法改正により、過去問の答えと現在の法律が一致しない場合がありますので、常に最新の情報をチェックしましょう!

宅建士講座・ゼロから始めて1年合格!

宅建士試験に合格したら宅建士登録を忘れずに!

宅建士試験に合格すると、合格証書とともに宅建士登録に必要な書類が郵送されてきます。

宅建士試験は受験したものの、宅建士として働く予定がなければそのまま放置してもかまいませんが、宅建士として働く場合には忘れずに宅建士登録を行いましょう。

宅建士登録申請に必要な書類

登録申請書合格証書に同封(記入例
誓約書合格証書に同封(記入例
身分証明書本籍地の市区町村発行
登記されていないことの証明書法務局・地方法務局の戸籍課
住民票申請者本人のみの記載
合格証書原本(提示用)とコピー(提出用)
顔写真縦3cm*横2.4cm カラー 6カ月以内に撮影したもの
登録資格があることの証明書類実務経験証明書や登録実務講習の修了証
資格登録手数料37,000円
宅建士登録実務講習受講料約20,000円(受講地による)
※実務経験2年未満の場合にのみ必要
※必要書類については念のため各都道府県の担当部署にて確認してください

宅建士証の交付に必要な書類

宅建士証交付申請書様式第七号の二の二(記入例
登録完了通知登録手続き完了後に郵送されてくるハガキ
顔写真縦3cm*横2.4cm カラー 6カ月以内に撮影したもの 2枚
取引士証交付申請手数料4,500円
法定講習講習受講料12,000円
※宅建士試験合格から1年を経過している場合のみ
※必要書類については念のため各都道府県の担当部署にて確認してください

宅建士資格が役に立つ業界

宅建士は不動産取引の専門家であり、独占業務のある不動産会社で宅建資格が役に立つことは間違いありません。さらに不動産会社でなくても、不動産に密接にかかわる業界は多いため、様々な業界で資格を活かして活躍できるでしょう。

宅建士の資格を取ることを会社として推奨していることの多い業界は以下の通りです。

不動産業界
金融業界
建設業界
税理士や司法書士などの士業事務所 など

不動産業界

まずは当然ですが不動産業界です。

不動産の売買・賃貸の仲介において収益を上げている企業が多く、宅建士の独占業務があり、かつ従業員の5人に1人は宅建士を配置しなければならない義務があるため、宅建士がいなければ成り立たないと言っても過言ではありません。

求人サイトでも、応募には宅建士であることが必須条件になっていたり、「宅建士優遇」や「宅建士歓迎」の文言が多くみられ、また勤務条件でも宅建士には資格手当がついたり、昇給・昇進の条件に宅建士であることを挙げている企業も多いので、不動産業界に就職・転職するには必須の資格であると言えるでしょう。

金融業界

金融業界では、不動産を担保にして融資を行ったり、住宅ローンを取り扱うなど不動産とは切っても切れないつながりがあるため、業務を円滑に進めるためにも宅建の知識は重要になります。

金融業界の求人でも「宅建士歓迎」の文言を見ることも多く、業務に必要な基礎知識として宅建士資格を有していることが就職や転職時の強みにもなります。

建設業界

建設業界では、ただ建設するだけなら宅建士は不要ですが、建設した建物を販売する際には宅建士が必要になります。

自社で建設した物件を自社で販売するために、社内に不動産販売の専門部署を設置している建設会社も多く、上記不動産業界で紹介したものと重複する部分も多いですが、建設業界でも宅建士の活躍の場があります。

税理士や司法書士などの士業事務所

宅建士は不動産取引という、企業や個人の資産と直結するため、税理士や司法書士などの事務所にとっても切っても切れないつながりがあります。

士業と宅建士のダブルライセンスで、知識の幅と仕事の幅を広げる方も多く、不動産に関する税務の相談から不動産の取引まで一手に引き受けることでワンストップでクライアントの事業に貢献することができます。

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